2013年10月2日水曜日

四投目 地方から発信するしかない!? 完結編

前回の続きです。2回分で終わらせるはずが非常に長くなってしまって、申し訳ない。

さて4.についてですが、4人の中で誰がリーダーかというと、チーフディレクターの藤村氏ということになります。

しかしこのリーダーまったく頼りにならず、計画性が全然ない。しかも我儘です。自分が行きたい所ばっかり企画で通してしまい、そのくせ現地の下調べや、宿の手配もほとんど行き当たりバッタリで、そのとばっちりを出演者たちが必死で頑張って補うという展開が毎回定番になっています。 

本番中も、しょっちゅう喋ったり体の一部が画面に映ったり、お菓子を食べたりして、一番態度がでかい。大泉氏とは特に仲が良く笑、ボロくその言い合いをして、たまに大泉氏が本当に怒っている時もあります。

しかし、この人が失敗を繰り返す事により、企画全体にうねりが生まれ、その何が起こるか分からない渦の中に、見ている側も出演者も巻き込まれて行くという構図になっています。

さらに、この人が男4人の旅という素材を切り刻み、絶妙に編集して行く事でどうでしょうの世界を作品として織り上げて行くのです。

そして最後の5についてですが、今さっき気づいた事で恐縮なのですが、この4人はバンドに似ていると思います。

僕は以前バンド活動をしていた事があるのですが、良いバンドというものはメンバー1人欠けただけでダメになります。いくら才能あるリードボーカルや作曲者がいても、それだけではダメなのです。

一番存在感をあえて消している、しかし通底する舞台を用意し、いつも安定したリズムを刻み続けている嬉野ディレクターがベース。

いつももくもくと、企画をこなし、他のメンバーがあらぬ方向に飛んで行ってしまいそうな時、必ずリズムキープして、番組の本筋をもどそうとする、ミスターがドラム。

曲全体をアレンジし、うねりを与え、指揮する藤村氏がギター。

いつも曲の内容を知らされず、全編アドリブを強要されながら、歌い続けていくボーカルが大泉。

全員がどこか足りない所がありながら、集まれば必ずすごいものができる。

どうでしょうに影響を受けたのであろう、ローカル番組を見るたび、非常にさむいという感覚を禁じ得ないのはこの番組のコンセプトはこの4人でないと機能しないからです。

以上見てきた五つの点は実は全て地方発信だからこそできることではないでしょうか?

もしどうでしょうが全国ネットの番組だった場合、タレントをあえて映さないなんてことは事務所が許さない。スポンサーがゆるさない。番組は企業の宣伝の道具だからです。

台本がないなんてのも高い予算を組んでいるのに危なっかしくていけない。
どこの馬の骨だか分からない奴にアドリブなんて任せてられない。
設計する人間がいなければ、番組内容が逸脱したり、かたよったものになってしまうかも知れない。ましてやディレクターなど単なるTV局の一社員であり、自己表現をさせるなんてとんでもない。
タレントも作り手もいざとなれば、いくらでも代わりがいる。気に入らなければクビにしてしまえ!!!

高度に発達し過ぎたシステムはイノベーションを阻害します。
スティーブさんではないですが、作り手はあほであり、貧欲でなければなりません。
簡単に自分の作りたいものを売り渡してはいけないのです。
本当に面白いものなら、人はお金を払って楽しもうとするし、遠い所でも出かけて行こうとします。

新しいものは得てして、人の足りないところ、欠けたるところ、不条理なところから生まれるものです。
流行を何もかも予想のたつもの、分析できるものと捉える事は、やがて文化を死滅させる事になるでしょう。

足りない所がたくさんある田舎。でも目に見えない豊かさのある田舎からしか最早、新しいものは発信できないのではないでしょうか?




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